前回の議論で、生成AIをはじめとする最新テクノロジーを使ってDXを進めていこう!と決意を固めたメンバーたち。だが白石がノートPCを閉じながら、ぽつりと言った。
白石「で…DXって、結局どこから始めればいいんだろう?」
沈黙が落ちる。森山は新聞を畳み、神谷は手帳のペンをくるくる回している。
神谷「新しいシステム導入とか、AI活用とか…いきなりそこに飛びつくのは危ないよね」
森山「まずは“今の自分たちの仕事”をちゃんと見つめ直すことじゃないか?」
その一言で、場の空気が変わった。
全員が思い浮かべる。毎日のメール、会議、資料作成、顧客対応…。一つひとつは当たり前で特別ではない。だが、積み重なれば大きな時間を奪っていく。
綾瀬「じゃあまず、“私たちが普段どんな仕事をしているか”をリストにしてみよう」
本田「なるほど、それがDXの第一歩か!」
スクエラも小さくうなずいた。
テーブルの上に置かれたホワイトボードに、最初の文字が書き込まれる。
「日常業務の棚卸し」
会議室のホワイトボードに、黒いペンが走る。
白石「やっぱり一番多いのはメール対応だよな。毎日、受信・返信だけでかなり時間が取られてる」
「メール」と大きく書かれ、その下に項目が並んでいく。
- 受信チェック
- 返信作成
- 添付ファイル整理
綾瀬「どれも当たり前の作業だけど、積み重なると結構な負担になってるよね」
続いて森山が手を挙げる。
森山「会議も多い。打ち合わせ、定例、検討会…同じ内容を別々の会議で話してることもある」
「会議」と書かれ、その下に矢印が伸びる。
- 定例会議
- 顧客との打合せ
- 社内検討会
神谷「資料作りも忘れちゃいけないな。会議のための資料、提案書、報告書…」
「資料作成」と記され、さらに項目が追加される。
- 企画書
- 提案資料
- 報告レポート
すると本田がスクエラを抱き上げて笑う。
本田「顧客対応も大事だよね。電話、チャット、訪問…」
スクエラ「チャットはボクも手伝えるよ!」
一同が笑い、場の空気が少し和んだ。
こうしてホワイトボードには、ぎっしりと業務が並んでいく。
- メール対応
- 会議
- 資料作成
- 顧客対応
- 電話応対
- 社内調整
眺めてみると、改めて気づく。
「自分たちが毎日やっていること」は、想像以上に多く、そして似たような作業も多い。
白石「こうやって書き出すと見えてくるな。DXって、まずはこの“日常”から変えていけばいいんだ」
ホワイトボードを見つめる一同の目に、少しずつ希望の色が灯り始めていた。